映画『俺ではない炎上』感想・レビュー|阿部寛主演、無自覚な主人公とSNS時代の炎上劇

映画『俺ではない炎上』を観てきました。まるで自分もSNSの中で事件に巻き込まれているかのような感覚になりました。

主人公の山縣泰介(阿部寛)は、自分の行動が今回の事件にどう影響するかまったく自覚していません。

まさか15年前の行動が、こうして大きな事件に巻き込まれるとは思ってもいなかったはずです。

そんな無自覚さが、物語全体に緊張感とワクワク感を生んでいます。

正義感の強い青江くんの心理や、家族の過去と秘密も少しずつ絡み合い、「なるほど、あの行動がこういう意味だったのか」と最後に驚かされます。


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時系列トリックに騙される演出

物語の中では、泰介(阿部寛)の娘サクラ(芦田愛菜)の小学生時代と大学生時代のシーンが交互に描かれ、最初は同じ時間軸なのかと錯覚してしまいます。

私は完全に騙されました。

監督の巧みな演出は、観客の視点や感情を揺さぶり、事件の核心に自然と興味を持たせる効果があります。

この時間の入れ替えは、泰介(阿部寛)が無自覚に引き起こす事件と、青江(長尾謙杜)くんの行動のつながりをより鮮明にする役割も果たしていました。


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泰介とサクラ、事件の発端

泰介(阿部寛)がサクラ(芦田愛菜)を庭の物置に一晩閉じ込めるシーンは、正直見ていて胸が痛くなりました。

しかし、この出来事が正義感の強い青江(長尾謙杜)くんを動かすきっかけとなり、今回の事件につながっていきます。

泰介(阿部寛)は自覚がなく、あくまで日常の一部として行動しただけなのに、15年後にまさか大事件の一端となるとは夢にも思っていなかったことでしょう。

その無自覚さが、観ている私たちにハラハラ感を与えます。


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青江くんの父親の過去と事件の背景(推測)

最後の取調室で、青江(長尾謙杜)くんの父親が過去に何らかの処分を受けていたことが判明しました(セリフを聞き漏らし記憶が曖昧ですが、援交事件か何かだったように感じました)。

これで青江(長尾謙杜)くんが警察官になる夢を諦めた理由が理解できた気がします。

そして、父親が関わっていたような女性たちが今回の事件の被害者とつながっている可能性も示唆され、物語の奥行きが一気に広がります(ここもあくまで私の推測です)。


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青江くんの家庭と心理の伏線

青江(長尾謙杜)くんの心理描写は、この父親の過去を知ることでより意味が深まります。小学生の頃、父親から自宅のパソコンを自由に使わせてもらえなかったシーンがあります。

最後の取調室での話を振り返ると、父親の犯罪の痕跡や証拠がパソコンにあったのかもしれない、と腑に落ちます。

取調室での青江(長尾謙杜)くんの姿も、心の奥底では父親の過去に影響されているはずなのに、それを自ら認めたくはない、他人に見透かされたくもない、あるいは自分がやったことを無理やり正しいと思い込もうとしているように見え、この伏線の回収が物語の深みを増しています。


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すみしょーは悪なのか?SNS炎上の象徴

インフルエンサーの住吉初羽馬(藤原大祐)は、とある酷い投稿を見つけて引用し、「もし本当なら冗談では済まされない」と発信します。彼自身に悪意はありませんが、その発信がきっかけで情報は瞬く間に拡散され、炎上が加速します。冗談や軽い気持ちが、瞬く間に大事件につながる現代社会の怖さをリアルに描いていて、SNS時代ならではの緊張感が作品全体に漂っています。


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総括:無自覚な主人公と現代社会の危うさ

『俺ではない炎上』は、無自覚な主人公泰介(阿部寛)の行動を軸に、SNS時代の炎上と人間ドラマを巧みに融合させた作品です。

事件の発端から結末まで、ハラハラと興味が絶えず、青江(長尾謙杜)くんや家族の心理描写が物語の深みを増しています。

映画館を出た後も登場人物たちの行動や心理が頭に残り、考察する楽しさが続く、そんな作品でした。

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Audibleで小説もチェックしたい

映画を観ていて、一部セリフを聞き逃した部分や曖昧に理解した部分がありました。
物語の背景をより深く理解するために、原作小説を Audible(オーディブル) で聞き直してみたいと思います。耳で小説を楽しめば、映画では拾いきれなかった細かな心理描写や伏線の回収を味わえそうです。

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